京都バンブープロジェクトとは
2023年12月より、京都市西京区、新林小学校の6年生と"放置竹林"をテーマにした教育プログラム【京都バンブープロジェクト】を始動しました。
京都バンブープロジェクトとは、京都市西京区の地域課題である"放置竹林"の課題解決に向けて、子どもたちが中心となり、地域の生産者や金融機関などを巻き込み込みながら課題解決を目指す教育プログラムです。
(本プロジェクトは京都市の他、京都西山ならではの農産物・筍と柿や竹を使ったモノヅクリに取り組んでいる株式会社DELICEキョウト、子ども向けキャンプスクール事業を運営する株式会社DEKIRU WORKSの共同事業として推進しています)
▼京都バンブープロジェクトCM
自分の街の未来は自分たちでつくる
プロジェクトの目的は【地域資源の有効活用】と【放置竹林問題について多くの方に知ってもらうこと】ですが、このプロジェクトを通して子どもたち自身が、生まれ育った地域の魅力を知り、課題に真剣に向き合うことで、街づくりにを担う一人としての自覚と興味を持ってもらいたいという思いがありました。
具体的なプログラムは、放置竹林問題をテーマにしたビジネスプランを子どもたちが時間をかけて自ら考えるというもの。
そしてそのアイデアを、生産者、教員、区長、教育委員会、金融機関など、西京区の街づくりを行う大人たちの前でプレゼンし、最も得票数が多かったビジネスプランを大人が全力で実現させるというチャレンジングな企画です。
大人がサポートしながらビジネスプランを考えることも検討しましたが、子どもの自由で柔軟な発想を信じ、発表のその日まで大人は介入せず、発表内容や発表方法は全て子どもたちに一任しました。
スケジュールは約4ヶ月にわたり、実際に現場に出て放置竹林問題を知るところから始まり、最終的には本プロジェクトの振り返りまでを行い、持続性のある取り組みを目指しています。
第一回:問題を知る
第一回の”問題を知る”パートは、2023年12月に新林小学校近くにある竹林にて、京都発・竹・流域環境ネットの理事である吉田様をお招きし、放置竹林問題の実態や、生産者目線で具体的に何に困っているかなど、詳細についてお話しいただきました。
本パートでは、ただ話を聞くだけでなく、実際に竹の伐採をしたり、竹の特徴について学ぶなど、今後のプログラムに紐づく体験学習を行いました。
第二/三回:解決策について考える
第二/三回の”解決策について考える”パートは2024年1〜2月の約2ヶ月間かけて子どもたちが放置竹林問題の打ち手を検討していきます。
2024年の2月下旬に開催するプレゼン大会の概要と採点基準のみを伝え、大人は介入せず、子どもたちだけで発表内容や発表方法について検討を進めてもらいました。
プレゼン大会の審査項目は【明確性】【成長性】【実現性】の3項目を設定し、子どもたちの自由で柔軟な発想を生かしつつ、放置竹林問題の課題解決に繋がり、取り組みに持続性があるかについて審査を行うことになりました。
第四回:解決策を発表する(プレゼン大会)
第四回の”解決策を発表する”パートは2024年2月下旬に開催し、審査員には地域の街づくりを担う下記の6名をお招きしプレゼン大会を実施しました。
1.新林小学校:水田校長
2.DELICEキョウト:西田様
3.コミュニティ・バンク京信QUESTION:石津様
4.Studio on_site代表:大野様
5.京都発・竹・流域環境ネット:吉田様
6.京都市西京区役所洛西支所地域力推進室:池島様
来賓には洛西担当区長や京都市教育委員会など、多くの方々にお集まりいただき、子どもたちの勇姿を見届けていただきました。
また、子どもたちのこれまでの本気の取り組みに応えるべく、会場づくりや雰囲気づくりなど大人たちも全力で準備に取り組みました。
会場に入ってきた子どもたちは、審査員や来賓の人数、本格的な舞台や音響機器など予想していない環境に驚きと緊張を隠せない様子でした。
その中で、株式会社DEKIRU WORKSクリエイティブディレクターが制作した、プレゼン大会のオープニングムービーをサプライズで上映し、緊張感やワクワク感が最高潮に・・・・
▼プレゼン大会オープニングムービー
プレゼン大会は全12組、各組持ち時間5分で実施し、審査項目の合計点が最も高いグループには"最優秀賞"、2番目に高いグループには"優秀賞"、審査項目とは別で最もインパクトがあったグループには"インパクト賞"を贈呈します。
緊張感に包まれる雰囲気の中ではありましたが、子どもたちの堂々とした発表や、大人が想像もできないビジネスプランの数々に参加する大人たちは圧倒されました。
打ち手を検討する上で、マーケットを正しく捉える為に細かな数値まで分析をおこなうグループや、竹の特性を理解し、オリジナル商品の開発を検討するグループなど、ただ自由でインパクトのあるビジネスプランではなく、成長性や実現性を裏付ける根拠まで付け加えられており、大人顔負けのプレゼン大会となりました。
↓入賞グループ
【最優秀賞】
竹を使った公園、秘密基地、サウナ、迷路(6年2組2班)
【優秀賞】
竹を使ったキャンプ場(6年2組1班)
【インパクト賞】
竹を使ったテーマパーク(6年1組1班)
第五回:解決策を実行する/振り返る
プレゼン大会終了後、最優秀賞に選ばれたグループのビジネスプランの一部を実行し、その後、今回のプロジェクトを通した振り返りを行いました。
振り返りの中では、『自分が住む地域の課題を知ることができた』や『実際に大人になってから経験するような体験ができて楽しかった』など、嬉しい感想を沢山いただくことができました。
本プロジェクトは終了となりましたが、このプロジェクトが起点となり、地域に興味を持ち、自分のやりたいことや得意なことが見つかるきっかけとなることを願っています。
今後の展開について
京都バンブープロジェクトを運営する株式会社DEKIRU WORKSでは、放置竹林問題に限らず、地域ならではの課題や魅力をテーマにして教育プログラムの企画〜運営を行なっています。
『地域の課題を子どもたちと解決したい』、『地域の魅力を子どもたちを発信したい』とお考えの自治体/企業/教育関係団体がいましたら、下記の問い合わせフォームよりご連絡ください。